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労働映画『フラガール』が終了

第40回労働映画鑑賞会が終了しました。

 ご参加いただきました皆様、ありがとうございました。

  ~炭鉱に花咲く「もうひとつ」の労働運動~

上映作品:『フラガール』(2006年/カラー120分)(労働映画百選№81)

 

 <会場の様子>

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もっともこれは、労働映画的にはフラダンサーという仕事についた女性たちの物語であると同時に、炭鉱コミュニティが再生していくための「もうひとつ」の労働運動の物語である。

それは「普通」の労働運動では男が中心であるのに対して、ここでは女性たちが主人公である。また「普通」の労働運動では、雇用を守るか、高い補償金を獲得して別の地に移ることが目標になるが、ここでは、コミュニティをできるだけこわさず、また去っていった人びとが帰ってこられるようにと、新しい仕事をつくりだした。

そしてここが一番大事なところだが、「もうひとつ」の労働運動では、こういう新しい役割分担や選手交代、そして「スター誕生」を皆で祝福しあおうとしていることである。「普通」の労働運動は、こういう場合、組織が割れたり、人間関係が壊れたりするのが常なのだが。

もっとも実際はどうだったのか。これはあくまで「事実にもとづくフィクション」で、本当のところはいろいろな解釈や意見があるだろう。

けれども大事なことは、こういう労働運動もありかな、と観る者にインスピレーションを与えることである。なぜなら労働運動とは、時と場所によってその形や意味することは違うのであり、そこにいる人たちが自分の頭で考えるものなのだから。

            篠田徹(『日本の労働映画百選』より)

 

 

~次回のご案内~

 ※8月の鑑賞会はお休みです。

 ― 第41回労働映画鑑賞会 ー

 日  時:2017年9月14日(木)18時~

 場  所:連合会館201会議室

 上映作品:①『機関車C57』(1940年/45分)

      ②『貨物列車』(1963年/30分)

 参  加  費:無料(事前申込不要)

 

 お気軽にご参加ください。お待ちしております。